【徹底解析】ITPによって広告効果測定はどう変わる?

もうすっかり慣れてしまい、あまり気にされなくなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。例えばネットで買い物や調べ事をした後、広告バナーに追跡されたこと。皆さんも、経験があるかと思います。

2018年5月に施行されたEU一般データ保護規則(General Data Protecrion Regulation、以下「GDPR」)をきっかけに、個人をめぐるデータの取り扱い方に対し、規制が課せられようとしています。

今や常識になっていますが、WebのCookie(クッキー)を使って個人をターゲティングし、
ビジネスに結びつける広告やメディアが、「 ITP 」によって大きな影響を受けると見られています。

簡単に言うと「Cookieをベースにした広告やトラッキングが出来なくなる」のです。

ITPとは?

まず、ITPについて解説します。

ITPとは、Intelligent Tracking Preventionの略で、Appleのブラウザ「Safari」に搭載されている、機械学習を用いてCookieを使ったトラッキングを無効化する仕組みです。

現在はITP2.3(2019年11月時点)が公開されています。
ITP1.0については、実はGDPRより早い2017年9月の発表でした。

ITPの内容

ITP1.0のリリース(2017年9月)
・3rd Party Cookieが24時間で利用不可能になる
→その後30日間で削除される

広告計測は、媒体側の3rd Party Cookieを介して計測していますが、このCookieには
ユーザの動きを追跡するために利用される可能性があるため、24時間以内しか保有出来ません。

つまり「媒体経由で自社サイトに流入し、24時間以内にアクションがなければ、コンバージョンは計測できない」ということになります。

ITP2.0のリリース(2018年9月)
・3rd Party Cookieを即削除される(実質は即パーテション化され30日後に削除だが、即使えなくなるということには変わりない)

24時間以内であれば計測できていたものが、即使えなくなるため計測が出来なくなってしまいますので、次に活用されたのが1st Party Cookieを利用する方法です。(自社サイトでCookieをつけるということ)

ITP2.1のリリース(2019年3月)
・1st Party CookieでもJavascriptを使って取得したものは7日間で削除される

基本的にJavascriptにてCookieに情報を埋め込みます(クライアントサイドの処理)が、この場合7日以上経過したCookieの場合、以降の計測はできません。
逆に言うと、サーバサイドの処理で埋め込まれたCookieであれば影響を受けません。

ITP2.2のリリース(2019年4月)
・7日間だったJavascriptを使った1st Party Cookieでも、一部の条件下では1日(24時間)で削除される

現在のITP2.3(2019年9月)では下記のように言われています
・一部の条件下でローカルストレージ(LocalStorage)が即削除される

Javascriptにて保存できたローカルストレージも削除されることになます。

徐々に取得できる条件が厳しくなっているため、近い将来にはもっともっと難しくなる時代がくるかもしれません。

広告計測にはどんな影響があるの?

Google Analyticsなどを使ってWebサイトの分析をされている方も多いと思いますが
どのような影響が出てくるのかを見てみます。

計測への影響
・広告クリック後、7日以上経過してからのCVは特定できない(一部の条件下では24時間以内しか計測できない)
・ユニークユーザの判定も同様に影響がある

今まで以上に不明(direct)の割合が増えていくことになります。

集客への影響
・24時間の計測が取れないため、間接効果などアトリビューション分析に影響がでる
・リターケティング広告が24時間以内しかできない
・アフィリエイトの成果も24時間以内になるため件数が減る
・その他、オーディエンス広告にも同じような影響があると想定されます。

アフィリエイトやリターゲティングを活用している企業は多くありますが、大きな影響が考えられます。

まとめ 今度どのように考えていくべきか。

「計測」という観点にフォーカスしてきましたが、ビジネス戦略においてもデータ無しでは最適な戦略を練ることが難しくなります。

オウンドメディアから行動データ、購買データなどを組み合わせ正しくデータ活用していくことが重要だと考えております。

これは各事業部ごとに最適化すれば良いわけではなく、企業全体で取り組むべき課題だとか思っています。企業視点でのマーケティングではなく、顧客は何を求めているのかを考えるタイミングなのかもしれません。

個人情報の保護方針を理解し、継続的な顧客関係を築いていくこと、ここに向き合うことこそが今後のビジネスを左右する大きな鍵になると思っています。